7月22日から24日にかけて仙台でボランティア活動をしてきました。日本共産党のボランティアセンターに依頼されたカーネーション農家のハウスの泥だし,草取りなどのお手伝いです。まず到着早々、宮城野区、若林区などの津波被害の状況を見て回りました。住宅地だと案内された場所は、一面、何もない平地が広がっていて、言葉を失いました。ポツンポツンと取り壊されていない家が残っていたのですが、中はがらんどう。破壊されなかった壁際の食器棚には、その日ご飯を食べただろうお茶碗などが残されていました。中野小学校は、1階の教室がすべて「吹き抜け」のようになっていました。天井まで泥だらけ。棚にはランドセルが並んでいて、あの日の子どもたちの悲鳴が聞こえてくるかのようでした。
翌日、名取市のカーネーション農家へ。ハウスに入り込んだ泥だしとガラスの破片を取り除いたり、草取りをしたりする仕事です。大きながれきは自衛隊が撤去したそうですが、ハウスが泥とガラスなどで埋まった状態を見て、生産をあきらめようかと思ったといいます。ガラスが散らばっているので、社会福祉協議会などのボランティアにも頼めなかったとか。私たちが行ったときは、もうすでに大体の泥だしが終わっていて、主にハウスの間にある畑の泥だしや、泥だしの後に草が生えてきたところを刈り取ることが中心でした。合間に、家主さんから津波がおそってきたときの様子を聞き、身震いしました。来年、美しい花がこのハウスに咲きそろうことを願ってお手伝いしました。生産者は生活再建のための補償とともに再生産にこぎ着けるための具体的な支援が必要です。二重ローンの解消もその一つですが、それだけでも足りません。人海戦術ともいえるお手伝いが必要です。微力でも、支えになれればうれしい。めげずにがんばる元気なお母さんにお会いして、逆に励まされました。短い期間でしたがほんとうに貴重な体験でした。また行きたいと思います。
写真=農家の方から津波の様子を聞く 7月23日