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感銘!「井上ひさしさんからのメッセージ」

10/6/8  ETV特集「井上ひさしさんからのメッセージ」を見て

 



 NHK教育TVで6月6日放送されたETV特集「井上ひさしさんからのメッセージ」を見ました。私は演劇を見る機会が少なく、井上作品はテレビや映画でしか見ていませんでした。井上さんの「九条の会」呼びかけ人としての活動や日本の農業を守る立場からの発言に学ばされ信頼を寄せていたのに、なぜ生きておられるときに生の舞台を見て、劇作家としての井上さんの神髄に触れなかったのかと悔やみました。でも、作品は生き続けます。井上さんが最後に手掛けた作品は作家小林多喜二を描いた「組曲虐殺」でした。小林多喜二に寄せる井上さんの思いの原点に、農民解放と小説家への夢を持ち続け若くして亡くなったお父さんの存在があったことをはじめて知り、深く心を打たれました。「あとに続くものを信じて走れ」と言うメッセージ、それは小林多喜二が命がけで書き続けた作品に込められたものでもありました。紹介された舞台風景からは、そんな重いテーマさえ「笑い」のなかに取り込み、しかも茶化したりせず直球で投げかける作品であることが伺えました。国に対してモノを言うこと、書くことが「犯罪」とされた戦前の日本で、「あとに続くものを信じて」筋をまげずに生きた共産党員小林多喜二。その生き方に光りをあて、現代に生きる人へのメッセージに仕上げてくれた井上さん。「井上さんからのメッセージ」は、私の共産党員魂を揺さぶり、歴史的な参議院選挙をまえにして熱いエールとなって響きました。