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09/1/11戦時中を思えば耐えられる?!

09/1/11 戦時中を思えば耐えられる?!

 1月はさまざまな式典や賀詞交換会などに参加する機会が多い。今年の来賓挨拶を聞いていると「百年に一度の不況といわれますが…」があいさつの枕詞になっている。でも、気になるのが「百年に一度というが、百年の間には戦争があった。戦争中のことを思い起こして(戦後の苦労を思えば)がまんしよう」というたぐいの話が多くなったこと。いのちがあればいいじゃないかということなのか。戦争を体験した方々の強さとも聞こえるが、国会議員の言葉となると素直には聞けない。「ほしがりません。勝つまでは」と国民にがまんを強いたように、首になっても仕事が切られても、がまんせよというのか、といいたくなる。仮に景気が回復しても、体力のある大企業しか生き残れないし勝つことはないのが新自由主義の経済。その本家本元のアメリカがひっくり返ったのだから、アメリカ、財界中心の自民党主導の景気回復待望論はのぞめない。NHKのアーカイブスで松下幸之助氏や「めざしの土光さん」まで登場させたのには驚いた。人間の生き方も価値観も大きく変化している。人間らしく生きることを保障した平和憲法のもとで発展してきた歴史を後ろ回しにすることはできない。「夢よ、もう一度」ではなく、「ルールある経済社会」と「平和の国際秩序」の夢の創造へ、踏み出すことを考えるときではないだろうか。いま、国民を苦しめているのが、新しい政治と経済社会を産み出す陣痛であってほしい。そうしなければならない。正月の冷たい空気のなかでそんな思いを抱いている。